昨日はね、ばあちゃんとの久しぶりの面会日。
リモートでは無く、屋外から窓越しでの面会です。
予約時間に受付てお願いをする。
外の窓から廊下が見えるので待機。
ちょうど3時のおやつタイムだろうが、
そこからピックアップされて車椅子がひとつ動いてくる。
よーーーーく見るとばあちゃんだ!
こちらに近づくと、ばあちゃんもわかったのか、手を振ると振り返してくれる。
そして感極まったように、顔を歪めて泣きそうだ。
そりゃそうだよね。久方ぶりに親しい顔を見たんだから。
何がなんだかわからなくて、知らない場所をいくつも動かされる。
顔も名前も知らない人々。毎日不安だろうね。
手紙を書いてきた。
息子っちが結婚したこと。
早く会って、自分の口からばあちゃんにお嫁ちゃんを紹介したいこと。
窓の向こう側で、介護士さんの手助けで読んでくれている。
わかったのかわからないのか、ばあちゃんはまた泣きそうだ。
今回、
ばあちゃんが以前縫ってくれた、綿入りの「ちゃんちゃんこ」を着て行った。
ばあちゃんが嫁入りの時に、親から作ってもらった着物。
それをほどいて、ちゃんちゃんこにリメイクしたもの。
ひとつひとつ、全部思い入れのある着物の柄。
どんなに記憶が消えていこうが、みんなの名前がおぼろげになろうが、
この着物の柄は、きっと最後まで忘れないと確信するよ。
今まで何回も何回も、
折に触れ、「この柄はなぁ、ばばさんがな、、、、」と思い出を喋ってきた。
だから、なおさんの着ているのを見て、すぐにわかったよね。
なおさんの服を指さしながら、介護士さんに嬉しそうに何か喋っているよ。
記憶のあることをしゃべれるのは嬉しいね。
あっというまに時間になり、もうさよならだ。
思い切り手を振り、別れを告げる。
ばあちゃん、泣くなよ。なおさんまで泣いちゃうから。
いつになるかわからないけど、
また来るねーと大声で言ってお別れ。
その後、施設の玄関で少し時間を過ごし、
帰ろうと駐車場まで行くと、
道を挟んで反対側だった面会場所に、
まだばあちゃんがいる!!介護士さんも一緒にこっちを見てる。
???
何かあったのかと、急いでまたそこに向かうと、
介護士さんが、「見送るんですって」
え?
何か、また会えて得しちゃった!
またばあちゃんに窓越しに顔を寄せ、
大きな声で、ありがとう!ばいばい!!と言う。
そのまま駐車場から車を出すとき、
まだ、ばあちゃんは、じっと動かず見送ってくれていた。
後ろ髪がごっそり抜け落ちた瞬間、、、
忙しい時間を割いて、それに付き合ってくださった介護士さん、
本当にありがとうございました。
感謝しかありません。